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    第1話:X とはなんだ?(前半)

    第24作目、X、の表紙。X

    私たち読者は呆然としてこの本を手に取る。
    なぜだ。なぜ、後に続くあの定型 ”is for X-word” がないのか。なぜこの本はXだけなのか。
    答えは簡単。
    Xで始まる語の中に求める語がなかったから。
    それだけではない。
    この本が特別だから。グラフトンが絞りに絞って、この本にたくさんの思いを入れ込んだから。

    出版会社も力を入れた。S is for Silence 以来の熱意が、裏表紙にまで溢れる。
    S is for Silence 出版の際の力の入れようはこちらからどうぞ。

    まず、その X の裏表紙に目を向けてみよう。

    Xの裏表紙、4つのX。

    4つのXの意味。

    日常用いられる X の4種類の定義が並べられる。その訳は下記の通り。

    X : 数字の10。未知数。
    X : 英語辞書の中で最も単語数が少ないエントリー。
    X : 間違い。十字。キス。
    X : キンジー・ミルホーンの次なる事件。

    そう言われても。X とは何だ、という衝撃が収まらない時、このリスト、よくわからない、よね。
    では、次のように分類を少し細かくしたら、いかが?

    X その1.数としての X
    X : ローマ数字(古い時計の文字盤で使われる数字)の10。ローマ数字では1が I、5は V、6 は5に1を加えた VI。10から1を引いた9は IX。足すときは右側、引くときは左側(ローマ数字一覧はこちら)。
    X : 未知数。中学で習った方程式を思い出す。y=x+3というように、値のわからない数字を仮置きしてxとする。yが定まると、未知数xは自動的に求められる。
    X その2.アルファベットとしての X
    X:英語辞書の24番目のエントリーであるX。確かに総語数は少ない。26文字の中で一番少ない。次に少ないのは Z、その次は Y、そして Q、かな?
    X その3.記号としての X
    X:間違い、ダメ、バツ。試験で答えが違っていると、答えにXが書かれる。
    X:十字。十字架。大切なもの。特別なもの。注意が必要なもの。宝探しの地図では宝のありか。
    X:キス。恋人へのメールの最後、キスを送りたいときXと記す。1個でも10個でもいいよ。    ピカソデザイン(知らなかった)のキス・ネックレスはこちら
    X その4.タイトルである X
    X:キンジー・ミルホーンのアルファベット・シリーズ、第24番目の作品

    Xにはまず、ざっとこのくらいの意味がある。それを念頭に入れて。

    本題は次の投稿で。

    第24作目、X、の表紙。

     

     

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