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    ソラナの生い立ち

    9人の子供たち。T is for Trespass
    9人の子供たち(ソラナきょうだいの数のイメージです)。

    今や堂々ソラナと名乗る「彼女」は、8人の兄・姉を持つ末っ子として生まれる。母親がまだとても若い歳に第一子を産んでから15年、3人の男の間に合計9人の子供を得る。

    子供を宙に投げて遊ばせる父親。

    空を飛ぶ。

    その9人の子供たちがぎりぎりの状況で育ったことは想像に難くない。貧乏の子だくさんの家庭が犯罪を犯す人間を育てる温床、と言うつもりは毛頭ないが、私自身、2人の子供でさえ十分に目を配ることができたとは思えないのに、それが9人ともなればこれはもう想像を絶する状況、「彼女」の母親も(自分の子供ではない子に接する父親は無論)大切なことをたくさん目こぼしした、と思わざるを得ないのだ。

    赤ちゃんの小さなあんよ。

    こんなに小さいの。PexelsのPolina Tankilevitchによる写真。

    彼女の家庭には絶えず乳飲み子がいたが、日々の暮らしの中で新しい命を慈しむゆとりが、彼女にはあっただろうか。可愛いさのあまり、抱き上げて頬ずりすることがあっただろうか。二人だけの時間を持ったこと、は。

    赤ちゃんに本を読み聞かせる。

    これは猫ちゃん。2081671によるPixabayからの画像。

    たくさんの子供たちがひしめき合いながら暮らす様子は、何か哀しい。そういう宿命を背負わされた何の罪もない子供たちが、なぜか痛々しく切ない。

    戸外で遊ぶ兄弟姉妹。

    どちらが勝つか?

    ところがどっこい。大人の意に反して、子供たちはとても逞しいのだ。自分たちの在る環境が劣悪であることなど知る由もなく、天真爛漫に今を生きる。赤ん坊の泣き声が響けば大きい子供が抱き上げてあやしただろう。忙しい親の邪魔をしないよう、子供だけで遊ぶことも覚えただろう。そういう中で、彼らはいつしか複雑な社会の縮小版を構成する。そこにはリーダーがいればドジがいる、いじめっ子も優等生も、代弁者も仲裁者もいる。そこでは、それぞれが何がしかの役割を担いながら、小さな社会を動かしていた。

    赤ちゃんと添い寝する幼い少女。

    赤ちゃんのおもり。460273によるPixabayからの画像。

    一番幼い末っ子の「彼女」ことソラナは何の役割も期待されず、末っ子だからこそ、兄や姉に守られながら小さな集団の中で育つ。ソラナにとって実はそれは居心地のよい状況で、目立たないように静かに周囲を観察しながら、ソラナはそのうち、兄や姉を繰ることも覚える。

    好きな子の真似をするソラナ。

    好きな子の真似をする。PezibearによるPixabayからの画像

    学校へ行っても友達はできない。その分、興味が湧けばその対象にそっと近づいてつぶさに観察し、こっそり隠れてその子に成る、という一人遊びに耽った。

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