新しい試みで読みながら記事を書いています。最後まで読み終わったのですが、記事はまだ第8章にあります。
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8.ママに金槌で殴られた

死亡した老人と親しかったホームレスの一人、フェリックス、は母親の虐待が原因で知能発達が滞った。しかしホームレスに助けられ、思いやりの深い大人になっている。ますます虐待が世界的に増加するとき、彼の成長は注目に値する。虐待の実態に注視すると、そこには大人になり切れない若者の姿が見え隠れする。
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7.日本から来ました 

グラフトンが紹介する「日本のもの」最終版。そのメッセージは、今や一国の専売特許の防壁は取り払われた。好きであれば誰が愛してもよい。亜流の変なものが登場する心配もあるが、「構うか」。垣根を取り払えば、理解が深まるようになる、敬意が生まれる、他人を受容できるようになる。それは平和の始まり。
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6.キンジーつぶやく

キンジー・シリーズの人気の秘密は、第一人称の選択、にあった。「地の文」に表れる彼女の思考の多様性・複雑性が遠いところから、はっきりと聞こえるからである。小説のテレビ映画化に携わっていた間に備わった技術と思われるが、文字から「映像そして声」までを再現、豊かな世界が堪能できるからである。
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5.化学元素周期表を推理

両親が交通事故で死亡すると、5歳の孤児キンジーを引き取ったのは、母の妹、独身のジン。そのジンは、キンジーにたくさんのことを暗記させる。九九や世界の長い川だけではない。英国の歴代王・女王の名前、世界の宗教、と多様。でも、なぜ「化学元素の周期表」まで?ここでこの謎を推理。
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4.スー・グラフトンの猛勉強

グラフトンは勉強家。専門性が高いことは専門家に尋ねる。作品への真摯な態度には脱帽。キンジー誕生以来、グラフトンは彼女に代わり、探偵業務、犯罪法、護身術などを猛勉強して、キンジーを一人前の探偵に育てた。そして今や、キンジーは「もう一人の私」というグラフトンの大切な人になる。
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3.6,000時間の魔法

キンジーは6,000時間の実地訓練を経て、探偵として自立することができた。この長い時間で一つの技術の習得が可能と言われているが、そこには落とし穴がある。才能がなければいくら時間をかけても、希望は実現しない。だが、その時間は人生が長くなった今、私たちに豊かさを約束してくれる。
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2.この本をあなたに捧げます

中表紙の後、本文の直前にある献呈のページ。普通ならばここは誰も気にせず、本文へと急ぐ。しかし、「25の献呈」はグラフトンの生涯の断片を物語り、そこにはまた彼女のたくさんの思いが溢れている。そのうち心に留まった二つを紹介。ことに、7人の孫へ宛てた「最後の献呈」は涙を誘う。
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1.「Wはダブル・ストーリーの歪」

1988年の秋、二人の男が殺される。一人目は老探偵、二人目は見知らぬ他人。それが、社会病質者と彼の犯罪、そしてこれまで埋もれていたキンジーの父親サイドの親族発掘、へとキンジーを導き、それぞれに大小のエピソードが絡み、やがてそれぞれが収束する。登場人物のとても多い話となった。
V is for Vengeance

7.事件後日譚

日米の推理ドラマ制作法には違いがある。底辺には、余韻の味わい方への国民性が透けて見える。ダンテとノラの恋の行方は十分には語られない。が、どうも実る恋のようだ。グラフトンが用意した周到な「罠」に填まり、読者は二人の幸せな結末を信じる。事件終了後、キンジーはようやく祖母との再会を果たす。
V is for Vengeance

6.「Vは挽回のV」

警察の手が迫っていた。国外逃亡の予定が実行に移されないことに業を煮やした叔父が、行け、とダンテに命令する。しがらみに見切りをつける時が遂に来た。後ろ髪を引かれる思いはあるが、恩義は返した。後始末の段取りもとっくについている。ダンテは自由に向かって歩き出す。
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